小心者でも言いたいことがある。~公務員として働いていましたが、うつ病になりました。~

地方公務員として働くアラサー腐女子。典型的パターンでうつ病を発症してしまう。悩み藻掻きつつも幸せを掴みたい。日々の奮闘をまとめます。

うつ病になったのに公務員を続けたい心理

こんにちは。中瀬一菜です。

当り前のように「復帰」のことを書いていましたが、今日は、うつ病になったのになぜ復帰したいのかをお話したいと思います。

*ちなみに、わたしがうつ病になった経緯はこちらに書いた通りです。

 

 

理由① 公務員の立場であることのメリット

当たり前のように職場のカウンセリングに通って、こつこつと生活記録表を付けています。これって、普通はあんまり当たり前ではないかもしれません。公務員の恵まれた福利厚生?があるから、できていることかもしれません。

普通なら、会社に籍を置いたまま、こんなに長期間休めないかもしれないし、復帰じゃなくて依願退職を迫られるかもしれないです。

 

わたしは、公務員であることにしがみ付いているのだと思います。

 

仕事にやりがいは全くないと言えばうそになりますが、ほぼありません。毎日机に座って、パソコンと電話を時代遅れのFAXを駆使して、公共の利益のために働く…仕事をして外部から「ありがとう」と言われることはまずないです。だって、公共の利益だから、「その仕事はして当り前」だから。

それも、やりがいがゼロではないのは、同業者と大変だよね、しんどいよね、でもがんばろうね、とお互いを慰め合って「お世話になってます、これからもよろしくね」と、ちょっとは人間らしいやりとりがあるから。

 

我慢して、我慢して、もう無理だと思ったころに、お給料が振り込まれます。よく世間様からは、公務員の給料は高すぎると言われますが、20代女性の事務員が受け取る額としては高い方だと思います。

毎月の給料とは別に、ボーナスもきちんと出ます。これもまた、結構な額です。世間をよく知らない20代の小娘には、クラっときてしまう額。取扱いに困る額です。

わたしは、どちらかというとお金にはちょっと困らせられてきた人生を歩んできましたので、この立場を死守したい=お金に困りたくないと、強く思ってしまいました。

 

歪んだ自分をさらけ出してしまえば、幼いころに見知っていた公務員はだいたい酷いものでした。役場に行っていい気分で帰宅できたためしがありません。それでも公務員にどうしてなったのかは、ここでは置いといて…

「世間からの風当たりが厳しい公務員」というのをなんとなく理解していました。だからこそ、わたしは「世間から立派だねといわれる公務員」になるんだと、優等生思考を働かせていました。別に、仮になれたとしても、何の特典もありません。根っからの優等生思考は、就職しても抜け切れていないのです。

 

最後に、世間からの目もありました。わたしの住まう地域はほんとうに田舎です。人よりも野生動物の方が多いかもしれません。こんな田舎では、公務員であることが、すごく立派であるとみなされるのです。

根っからの優等生思考ですから、立派だとか言われてしまうと、そのぬるま湯からは出たくないと心のどこかで思ってしまいます。別に自分がほんとうに立派な人間であるはずがないと、分かっていても、です。

 

 

理由② うつ病になった原因

確かに、わたしは、自分にはほんとうに大切じゃない部分ーお金とか立場とか体裁とかーで、「公務員であること」にしがみついている。

自分の体が一度壊れてしまったのに、まだ戻ろうとするのは、うつ病になったのは自分のせいじゃないのに、どうしてわたしが辞めて、損をしないといけないのとどこかで思っているからだと思います。

 

この記事で「仕事を恨んで人を恨まず」とか書いていますが、わたしは結局どこかで人のせいにしているんだと思います。

me10s2ct.hatenablog.com

 因果関係を考えだすと、ほんとうにキリがありませんが、前任者がもっとしっかりしていればとか、マニュアルが揃っていればとか、上司がもっと話しやすければとか、そもそもなんであの部署に異動になったのかとか…なにもかもわたしの病気の原因に思えて、何もかもを恨んでしまうのです。

 

そうなると、結論は、わたしは悪くないのになんでわたしが辞めて、損をしなければいけないのか?です。

誰が悪いとも言えないし、損も得もない話なのに、頭のどこかではそう思っている。矛盾だらけで気持ち悪いと、ほんとうにそう思います。

 

 

理由③ これは乗り越える試練…?

よく「神様は乗り越えられない試練を与えない」と言いますが、あれは間違いで、「乗り越えられない試練はある。そのときは神様を頼って祈りなさい」が、正しそうです。ソースは忘れてしまいましたが…キリスト教系だったような…

 

わたしには、いまうつ病になって仕事を復帰するかどうかが、そもそも乗り越えられる試練なのかどうか、よく分からないのです。

なんとなく未来に対する漠然とした不安の大本は、「今後、同じようなことが起きたとして、その度にうつ病になるのか?」なのですが、医者的には自分対一に考えて、無理なら逃げなさい、でしょうけれども…わたしとしては、そんな情けないことは嫌だと、根っからの負けず嫌いが、こんなところで頭をもたげるのです。

 

「逃げる」にしても、その度に退職して再就職って…どんだけだよと思います。そんなことしていたら、会社がいくつあっても足りないような気がします。

じゃあ、起業でもするか?とも考えましたが、わたしには残念ながらビジネスとしてやりたいことはないし、そういう気概は持ち合わせていないし、会社を作るなんてとてもじゃないけど無理そうです。

投資?資産家?運用資金は…とも考えていますが、ちゃんと波に乗せられるか…数字に弱いわたしですが、勝機はあるのか…こちらは現在検討中ですが…

 

うんうん考えて、結局一周回って、負けず嫌い論に戻ってしまう。

そして自分の考えを補強するように、そうだ!そうだ!これくらい乗り越えられないと人生どうなるか分からんぞ!とよく分からない理論を持ち出す始末。

ほんとうに乗り越えるべきなのか・乗り越えられるのかも、分かっていないのに、努力をしようと思ってしまうのです。

 

 

結論 とりあえず、「今は」辞めない

ということで、とりあえず「今は」辞めずに、休職と復帰のプログラムの流れに身を任せている状態です。

 

これは母からの言葉ですが、「辞めるのはいつでも辞められる。一回は復帰してみたら? それに、結婚して子供が生まれたりしたら変わるかもよ」と…いやぁ、それもそうだなと思いまして。

わたしの上記のようなつらつらとした思考は、「今」を基準にどうするか悩んでいましたが、確かにもっと長い目でみた人生を考えるのも大切な事です。

さすが、わたしよりも長生きをしていることはあります。親って、ここが駄目だなと思っていても、なんだかんだ習うところがあるんですよね、悔しいですけど。

 

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書いた人 中瀬一菜(なかせ・ひいな)
うつ病が原因で退職した元公務員。未婚・アラサー・障害者。
うつ病があっても自立した生活を送るために日々奮闘中。
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